日本代表初選出 鎌田大地選手についてまとめてみた
3月22日に行われる「キリンチャレンジカップ」コロンビア戦、
26日に行われるボリビア戦メンバーに鎌田大地選手が初召集された
ご存知の方も多いかと思いますが、今回は彼がどんな選手なのかを
まとめてみたいと思います。
名前:鎌田大地(Kamada Daichi)
国籍:日本
出身:愛媛県
生年月日: 1996年8月5日
年齢:22歳
身長:180cm
体重:72kg
効き足:右
ポジション:フォワード/セカンドトップ/トップ下
生い立ち
小学生時代
愛媛県生まれの22歳、小学校は伊予市立伊予小へ通い地元のサッカークラブである
「キッズFC」(現FCゼブラ)からサッカー人生が始まる。
人一倍の努力と自主練を重ね技術力を伸ばしていった、
小学6年生の時に全国制覇を果たす。
当時、監督をしていた飯尾始監督は地元「愛媛新聞」の取材にこう答えている。
飯尾始監督
「上手になりたいという気持ちが伝わってくる選手、
技術レベルが高く特にパスの発想力には長けていた」
中学生時代
中学時代は大阪へ移り住み岸和田市立北中へ通う
「ガンバ大阪ジュニアユース」へ所属し、更なる高みである
ユース昇格を目指すこととなった。
順調に成長をしていった鎌田選手は「U-13 Jリーグ選抜」に選出され
韓国戦に出場している。順調に見えた道であったが、怪我の影響もあり、
目標であったユース昇格は叶わなかった。
愛媛県から大阪府に移り住み、ステップアップへ踏み出したところで
1つ大きな挫折を味わう結果となってしまった。
当時を振り返り鎌田選手は
『ジュニアユース時代の自分はベンチから観ているときも淡々としていて、いざ出ていくときも自分が結果を出せばいいんだろうとしか思っていなかった』
高校性時代
中学校を卒業した鎌田選手は、進学のため京都府の名門「東山高校」に進む。
1年生から出場機会を掴み中心選手へとなった
高校時代の彼はミッドフィールダーではなく最前線のフォワード。
ファーストタッチの技術やパスセンス、シュートセンス
そしてフィジカル面で秀でていたそうだ。
プリンスリーグ関西で活躍を見せ、チームをプレミアリーグ昇格に導いた。
プレミアリーグでは10得点の活躍、チームは最下位となり降格を経験
また、高校選手権には縁がなく、3年間予選敗退。
チームの主将として、苦しい経験をした鎌田選手は高校3年間で
メンタル面が大きく成長した。
プロ選手へ
サガン鳥栖時代
類まれなフィジカルと技術力、点取り屋の素質から
Jリーグ5チームからオファーがあったという。
その中から選んだのは「サガン鳥栖」
2015年に正式入団が決定 背番号は「24」
プロとしてJリーグ初出場を記録したのは
2015年5月10日第11節の松本山雅FC戦であった
0-1と劣勢の状況で後半27'にプロデビューを果たす
中盤で出場した鎌田は、デビュー戦ながら落ち着いたプレーを見せて
チームに安定感をもたらした。
そして、後半45'クロスのクリアボールをバイタルエリアで待っていた
鎌田選手が右足でダイレクトボレー、叩きつけられたシュートはゴールマウスへ
吸い込まれ、デビュー戦で初ゴールを記録する大活躍を見せた。
1年目からリーグ戦で28試合に出場
高卒ルーキーながら3得点と結果を残した。
同年、年代別日本代表にも選出、
キャンプトレーニングに参加、国際試合2試合に出場
サガン鳥栖では中盤での起用が多く、強いフィジカルと高い技術力は
プロにも通用することが証明されたシーズンであった。
2年目のシーズン
才能とポテンシャルを認め出場機会を与えてくれた
恩師の森下監督に代わり、マッシモ・フィッカデンティ監督が就任
監督交代があったが、鎌田選手は主力選手として起用
プロ2年目だが、34試合に出場し8ゴールを挙げ高校時代に培った
フィニシャーとしての素質を存分に発揮した。
Jリーグでも鎌田選手は、フィジカルの強さ、ファーストタッチの技術
シュート力、パスセンスは19歳ながら突出しているものがあり
「中田英寿2世」と呼ばれるようになり、海外移籍も噂されるようになる。
3年目のシーズン
サガン鳥栖は2年契約を結び 背番号は「7番」に変更
チームの主力としてトップ下のポジションを確立
18試合に出場、5ゴールを挙げ安定した決定力と実力を見せていた
シーズン途中、兼ねてから海外移籍の希望があった鎌田選手にオファーが届いた。
そのチームは、ドイツブンデスリーガ「フランクフルト」で移籍金は3億円
20歳の鎌田は夏の移籍を決意、6月に正式にフランクフルト加入に至った。
フランクフルト時代
2017年6月に加入したフランクフルト鎌田は、プレシーズンマッチでゴールを
挙げるなど期待の持てる活躍を見せていた。
開幕前ニコ・コバチ監督は、技術力とポジショニングを評価していて
開幕戦の出場が濃厚とされていた。
シーズン開幕戦2017年8月20日、フライブルグ戦に出場
ブンデスリーガデビューを飾った。
しかし、海外挑戦は大きな苦難が待ち受けていた。
開幕戦こそ出場したが、フィジカル面の課題から次節はベンチへ
その後はベンチ外になる機会が増え、公式戦出場はわずか4試合となってしまった。
2018年シーズンは、バイエルン行きが決まったニコ・コバチ監督に代わり
ヤング・ボーイズからアディ・ヒュッター監督が就任。
しかし2018年は出場試合は無し、チームの放出リスト入りとなってしまった。
2018年8月31日、フランクフルトは鎌田選手をベルギーリーグ1部
「シント・トロイデン」へレンタル移籍することを決定した。
シント・トロイデン時代
2018年9月1日、ベルギー1部リーグ(ジュピラー)の「シント・トロイデン」へ
1年レンタルで加入となった鎌田選手。
フランクフルト時代では、出場機会を得られず苦難な1年を過ごした。
出場機会を求め、日本代表の遠藤選手、富安選手や関根選手が所属する
「シント・トロイデン」へ渡った。
ここから鎌田選手は目覚ましい活躍を見せることとなる。
2018年9月16日、リーグ戦第7節「ヘント」戦でベンチ入りをした。
鎌田選手は、1-1で迎えた後半60'に初出場を果たす。
後半80'ヘントのパスミスをからのカウンター攻撃
中央で味方選手がドリブルで自陣までボールを運び、
左サイドを駆け上がっていた鎌田選手にパスが渡る。
バイタルエリアで受けた鎌田選手は、ペナルティーエリアへドリブルを仕掛ける
エリア内に侵入した鎌田選手は、キックフェイントで2人のDFを交わし
ゴール右に強烈なシュートを叩き込んだ。
その姿は、サガン鳥栖時代を彷彿させる、落ち着きとパワーと自信に満ち溢れていた。
フランクフルトでの1年で精神的な成長とフィジカルトレーニングを強化していた
鎌田選手は、シント・トロイデンでのパフォーマンスに安定感を見られ
次節の「アントワープ戦」でも、途中出場から2試合連続でのゴールを奪い
チームの連勝に大きく貢献。
2試合連続で結果を残した鎌田選手は、スタメンに定着するようになる。
ペナルティーエリア内での落ち着きと決定力から、シャドーストライカーの
ポジションを確立した。
2018年は15試合に出場し10得点1アシストと点取り屋として爆発
特に際立ったのは驚異的なファーストタッチの良さだ、半身で受ける際、
走り込みながら受ける際、密集したエリア内でボールを受ける技術力が素晴らしい。
ファーストタッチで抜き去る場面やシュートを打てる場所にボールを収める場面、
動きを止めないよう吸い付くようなタッチは鎌田選手の持ち味で、結果を残している
1つの要素だと思います。
2019年に入り、中盤やトップ下での出場も増えてきている鎌田選手。
8試合に出場して2ゴール1アシストと記録
3月10日に行われた「ムスクロン戦」では今シーズン12点目を挙げる活躍を見せた。
この試合、積極的な裏への動き出しからのシュートと
左サイドでドリブルを仕掛けシュートを放つチャンスを多く作り、
惜しくも複数得点にはならなかったが、得点への意欲と結果へのこだわりを見せた。
9月にベルギーに渡った鎌田選手は、わずか半年で23試合12得点の結果を残し
得点ランキングでも5位(日本人最高順位)と順調な活躍を見せており
チーム順位は現在6位、5位のプレーオフ圏内を狙う「シント・トロイデン」は
次節の3/18最終節、勝ち点同数の5位ヘントと直接対決を行う。
ここでも活躍を見せて、チームをプレーオフに導くことが出来るか期待である。
日本代表選出と最終節について鎌田選手はオフィシャルニュースでこう答えている。
「初めて日本代表に選出いただき、
日本代表は一つの目標ではありましたので、光栄に思っています。代表でも自分の特長を見せられるよう、トレーニングから精一杯アピールしていくつもりです。チームは今週末にPO1進出がかかる大一番を控えています。日本に戻る前にチームで結果を残し、代表でも試合に出場できよう頑張りますので、応援よろしくお願いします」
まとめ
鎌田選手は、身長を生かしたフィジカルと優れたファーストタッチ、
そして、ペナルティーエリア内での落ち着きと決定力の高さが特徴
また、トップ下でも多くのキラーパスからチャンスメイクも出来る選手。
トップ下からセカンドストライカー更にセンターフォワードも出来る
ユーティリティさを兼ね備えており、22歳にしてこの引き出しの多さは
将来が非常に楽しみな選手であります。
今後は、ベルギーリーグを経て高みを目指していくと思いますし、
日本代表の中核を担う可能性は高いと私は思います。
今後の活躍に期待致しましょう。